ヒャッキマップ

日本の妖怪・怪談伝承を、夜の地図で巡る

愛知県の妖怪・怪談伝承 8選

愛知県に古くから伝わる妖怪・怪談・伝説のスポットを、出典つきで紹介する。気になる伝承は「夜の地図」で実際の場所をたどってみよう。

あつたじんぐうのようきひでんせつ

熱田神宮の楊貴妃伝説

その他の妖怪 📍 名古屋市熱田区 神宮 熱田神宮 🕰 鎌倉時代 怖さ 🏮🏮
中世の説話は、唐の玄宗皇帝が日本侵攻を企てたとき、熱田の大神が絶世の美女・楊貴妃と化して唐に渡り、皇帝を夢中にさせて企てを忘れさせ、日本を救ったと語る。楊貴妃の死後、その魂は熱田に帰ったといい、境内の清水社のほとりには楊貴妃の石塔と伝わる石が残る。湧き水で肌を洗えば美しくなるという「お清水さん」の信仰も、この伝説と結びついて今に続いている。
出典・伝承元: 『渓嵐拾葉集』等の中世説話・熱田神宮の伝承
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いっしきのかいまとおおぢょうちん

一色の海魔と大提灯

海の怪 📍 西尾市 一色町 三河一色諏訪神社 🕰 戦国時代 怖さ 🏮🏮
永禄年間、三河一色の村では毎年夏になると海から魔物「海魔」が現れ、田畑を荒らし人や家畜を襲ったという。困り果てた村人が諏訪神社の神前に魔鎮めの剣を供え、大かがり火を焚いて退散を祈ると、魔物は二度と現れなくなった。このかがり火がやがて献灯の提灯に変わり、組ごとの競い合いで巨大化して、高さ十メートルにも及ぶ大提灯を掲げる「三河一色大提灯まつり」として今に続く。
出典・伝承元: 三河一色諏訪神社の社伝(大提灯まつりの由来)
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いぬやまのももたろうでんせつ

犬山の桃太郎伝説

📍 犬山市 栗栖 桃太郎神社 🕰 不詳 怖さ 🏮
木曽川が流れる犬山市栗栖には、桃太郎はこの地で生まれたとする伝説が残る。神社の裏手にそびえる桃山をはじめ、犬山、猿洞、雉ヶ棚など、お供の動物にちなむとされる地名が川沿いに点在し、対岸の可児川にある岩島は鬼が立てこもった鬼ヶ島と伝わる。この伝説をまつるため昭和五年に桃太郎神社が建てられ、桃の形の鳥居やコンクリート像が並ぶ珍しい境内は、子どもの守り神として親しまれている。
出典・伝承元: 桃太郎神社縁起・木曽川流域の地名伝承
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うたりじんじゃのひとみごくう

菟足神社の人身御供

その他の妖怪 📍 豊川市 小坂井町 菟足神社 🕰 不詳(古代とも) 怖さ 🏮🏮🏮🏮
白鳳期の創建と伝わる東三河の古社。春の例祭「風まつり」には、かつて祭の初めに街道を最初に通りかかった若い娘を人身御供に供えたという伝承が残る。生贄はやがて猪に、さらに雀十二羽の神饌に改められたといい、『今昔物語集』にも三河国の風祭で猪を供えた記事が見える。生贄の変遷を今に伝える祭は市指定無形民俗文化財である。
出典・伝承元: 菟足神社の社伝・『今昔物語集』・豊川市の郷土資料
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じゃいけのだいじゃ

蛇池の大蛇

龍・大蛇 📍 名古屋市西区 山田町比良 蛇池神社 🕰 戦国時代 怖さ 🏮🏮
戦国の頃、尾張比良の池のほとりに大蛇が現れたという噂が国中に広まった。『信長公記』によれば、若き織田信長はうわさの真偽を確かめようと村人を総動員して池の水をかい出させたが、水はいっこうに減らず、ついには自ら脇差をくわえて池に潜り大蛇を探したものの姿はなかったという。以来この池は蛇池と呼ばれ、ほとりには龍神を祀る蛇池神社が建ち、今も信仰を集めている。
出典・伝承元: 『信長公記』・蛇池神社の伝承
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とよかわいなりのれいこ

豊川稲荷の霊狐

狐狸・獣の怪 📍 豊川市 豊川町 豊川稲荷(妙厳寺) 🕰 室町時代 怖さ 🏮
豊川稲荷の名で知られる妙厳寺は、鎌倉時代の禅僧・寒巌義尹が宋からの帰路、白狐に乗って稲穂を担いだ吒枳尼真天を海上に感得したことに始まると伝わる。室町時代にその法孫・東海義易がこの地に寺を開き、鎮守として祀ると、やがて商売繁盛の神として江戸の庶民にまで信仰が広がった。境内奥の霊狐塚には願をかけた人々が奉納した千体を超える狐像がひしめき、異界めいた光景をつくっている。
出典・伝承元: 豊川閣妙厳寺の縁起
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ながしののおとらぎつね

長篠のおとら狐

狐狸・獣の怪 📍 新城市 長篠 長篠城址 🕰 江戸〜大正時代 怖さ 🏮🏮🏮
長篠城の鎮守稲荷に棲んだ古狐で、長篠合戦の流れ弾で左目を負傷したと伝わる。廃城で棲み処を失って人に憑くようになり、憑かれた者は左目からめやにを流し、左脚を病み、合戦の様子を語り出すという。東三河一帯に憑依譚が広まり、大正期に郷土研究家の早川孝太郎が『おとら狐の話』にまとめ、憑き物伝承の代表例として知られる。
出典・伝承元: 早川孝太郎『おとら狐の話』・新城市の郷土資料
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のまだいぼうのちのいけ

野間大坊の血の池

幽霊・怨霊 📍 知多郡美浜町 野間 野間大坊(大御堂寺) 🕰 平安時代末期 怖さ 🏮🏮🏮
平治の乱に敗れ東国へ逃れる途中、源義朝は知多半島の野間で家臣の長田忠致に裏切られ、入浴中に丸腰のまま討たれた。「我に木太刀の一本なりともあれば」との無念の言葉から、大御堂寺(野間大坊)の義朝の墓には今も木刀を供える習わしが続く。境内の血の池は義朝の首を洗うと真っ赤に染まったと伝えられ、国に異変が起こるときには再び赤く濁るとささやかれてきた。
出典・伝承元: 『平治物語』・野間大坊(大御堂寺)の寺伝
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