石川県の妖怪・怪談伝承 8選
石川県に古くから伝わる妖怪・怪談・伝説のスポットを、出典つきで紹介する。気になる伝承は「夜の地図」で実際の場所をたどってみよう。
いもほりとうごろうときんじょうれいたく
芋掘り藤五郎と金城霊沢
昔、山芋を掘って暮らす藤五郎という欲のない正直者がいた。掘った芋に砂金がついているのを気にも留めず、この沢で洗い流していたことから「金洗いの沢」と呼ばれ、それが金沢の地名になったと伝わる。藤五郎はやがて砂金のおかげで長者になり、人々に施したという。兼六園に隣接する金沢神社の傍らに、発祥の地とされる金城霊沢が今も湧き続けている。
出典・伝承元: 金沢の地名由来伝説(金城霊沢)
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くびあらいいけとさねもりむし
首洗池と実盛虫
源平の篠原合戦で、老将斎藤実盛は年寄と侮られぬよう白髪を黒く染めて奮戦し、討ち死にした。この池で首を洗うと墨が流れて白髪に戻り、かつて実盛に命を救われた木曾義仲は涙したと軍記は伝える。実盛の霊は稲を喰う虫になったとも信じられ、田の虫を払う「虫送り」の行事で実盛の名が唱えられる風習が各地に残った。近くには遺骸を葬ったと伝わる実盛塚もある。
出典・伝承元: 『源平盛衰記』・虫送りの民俗
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くびあらいいけのさねもりのぼうれい
首洗池の実盛の亡霊
寿永二年の篠原合戦で、老将斎藤実盛は白髪を黒く染めて奮戦し討ち死にした。取られた首をこの池で洗うと染め汁が流れて白髪が現れ、敵将木曽義仲も涙したと伝わる。後年、遊行上人が篠原で念仏を修すると実盛の亡霊が現れて弔いを請うたといい、謡曲『実盛』に描かれた。池畔には首を洗う場面の像が立つ。
出典・伝承元: 謡曲『実盛』・加賀市の郷土資料(篠原古戦場)
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とうめのさるおにたいじ
当目の猿鬼退治
頭に一本角を持つ猿に似た鬼が岩屋に棲み、田畑を荒らして奥能登の人々を苦しめた。神々が退治に立ち上がり、放った毒矢が左目に当たった地は「当目」と名づけられ、退治にまつわる地名が周辺に数多く残る。傷ついた猿鬼は最後に首をはねられ、血が流れた川は黒川と呼ばれたという。岩井戸神社は猿鬼の霊を鎮めるために建てられたと伝わり、境内に棲み家だった岩屋の跡が残る。
出典・伝承元: 奥能登の伝承・岩井戸神社の由緒
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のとのあまめはぎ
能登のアマメハギ
囲炉裏にあたってばかりいると、足に「アマメ」と呼ばれる火だこができる。節分や小正月の夜、鬼や天狗の面をつけた者たちが「アマメを剥ぎに来た」と唱えながら家々を訪れ、子供たちの怠け心を戒めて回る。輪島市門前町や能登町に伝わる来訪神行事で、秋田のナマハゲと同じく国の重要無形民俗文化財であり、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている。
出典・伝承元: 能登の民俗行事(国重要無形民俗文化財)
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はくいのかいちょうたいじ
羽咋の怪鳥退治
垂仁天皇の御代、この地に怪鳥が現れて作物を荒らし、人々をおびえさせたという。皇子磐衝別命が三匹の犬を従えて退治に赴き、射落とした怪鳥の羽を犬が咋(く)わえたことから「羽咋」の地名が生まれたと伝わる。命を祀る羽咋神社の社伝に残る話で、県内屈指の古さを誇る地名起源譚として知られる。
出典・伝承元: 羽咋神社の社伝・羽咋市の郷土資料
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はくいのそうはちぼん
羽咋のそうはちぼん
羽咋には古くから、シンバルに似た仏具「そうはちぼん」の形をした光り物が眉丈山のあたりを飛ぶという言い伝えがある。夜空を飛ぶ謎の怪火として恐れられたこの伝承を「江戸時代のUFO」と読み替え、羽咋市は宇宙とUFOのまちを名乗るようになった。今では本物の宇宙船を展示する宇宙科学博物館コスモアイル羽咋まで建ち、伝承が町おこしに生きている。
出典・伝承元: 羽咋の伝承・羽咋市の紹介
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はくさんのせんじゃがいけ
白山の千蛇ヶ池
奈良時代、白山を開いた泰澄大師が、修行を妨げた千匹の毒蛇を山頂近くの池に封じ込め、万年雪で蓋をしたと伝わる。この池が千蛇ヶ池で、「雪が消えれば蛇が再び世に出る」とされるが、池を覆う雪は真夏にも消えることがないという。白山信仰の霊地として知られ、室堂から御前峰へ登る人々が今もこの伝説に触れている。
出典・伝承元: 白山開山縁起(泰澄伝)
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