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日本の妖怪・怪談伝承を、夜の地図で巡る

長野県の妖怪・怪談伝承 10選

長野県に古くから伝わる妖怪・怪談・伝説のスポットを、出典つきで紹介する。気になる伝承は「夜の地図」で実際の場所をたどってみよう。

いいづなごんげんのてんぐ

飯縄権現の天狗

天狗 📍 長野市 飯縄山 🕰 鎌倉時代 怖さ 🏮🏮
飯縄山には、白狐にまたがる烏天狗の姿をした飯縄権現が棲むと伝わる。山名は、神が授ける食べられる砂「天狗の麦飯」に由来するという。鎌倉時代に開かれた修験の「飯縄の法」は管狐を操る術として恐れられ、上杉謙信が兜の前立てに飯縄権現を頂くなど戦国武将の信仰を集めた。長野市の飯縄神社が霊山としてこの山を今も祀っている。
出典・伝承元: 飯縄神社(皇足穂命神社)の社伝
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いいづなやまのてんぐ いいづなさぶろう

飯縄山の天狗 飯縄三郎

天狗 📍 長野市 飯綱高原 飯縄山 🕰 鎌倉時代 怖さ 🏮🏮
飯縄山には日本を代表する天狗の一柱・飯縄三郎が棲むと伝わる。山名の由来ともいう「飯砂」と呼ばれる砂を人々に配り、飢えから救ったという。山の神格・飯縄権現は白狐に乗る烏天狗の姿で表され、その秘法「飯縄の法」は上杉謙信や武田信玄ら戦国武将にも信仰された。山頂には飯縄神社の奥宮が祀られ、全国に広がる飯縄信仰の総本山となっている。
出典・伝承元: 飯縄神社の縁起・飯縄信仰の伝承
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おばすてやまのきろうでんせつ

姨捨山の棄老伝説

山の怪 📍 千曲市 八幡 姨捨(長楽寺) 🕰 平安時代 怖さ 🏮🏮🏮
山に老人を捨てる掟に従い、男は育ての親である伯母を月夜の山へ背負って捨てた。しかし山の端に照る月を見て悲しみに堪えきれず、「わが心慰めかねつ」と歌を詠んで連れ帰ったと『大和物語』は伝える。舞台とされるのが姨捨山(冠着山)で、麓の長楽寺には伯母を置いたと伝わる巨岩・姨石が残り、棚田に映る「田毎の月」の名所として知られる。
出典・伝承元: 『大和物語』『今昔物語集』
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ぎしきはちめんだいおう

魏石鬼八面大王

📍 安曇野市 穂高 大王わさび農場(大王神社) 🕰 平安時代 怖さ 🏮🏮🏮
平安の初め、安曇野の岩屋に八つの顔を持つ鬼・魏石鬼八面大王が籠もり、坂上田村麻呂の討伐軍と戦ったと伝わる。山鳥の尾羽で作った矢でようやく射止められたが、軍勢は大王の復活を恐れ、遺骸を切り分けて別々に葬った。胴体を埋めたと伝わる塚が大王わさび農場内にあり、大王神社として祀られて農場名の由来にもなった。地元には朝廷に抗した英雄として語る伝承も残る。
出典・伝承元: 『仁科濫觴記』・大王神社の由緒
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こうぜんじのれいけんはやたろう

光前寺の霊犬早太郎

狐狸・獣の怪 📍 駒ヶ根市 赤穂 光前寺 🕰 鎌倉時代 怖さ 🏮🏮🏮
遠州見付の村では、毎年祭りの夜に娘を人身御供に差し出す怪事が続いていた。怪物が「信州の早太郎には知らせるな」と漏らすのを聞いた旅の僧が、光前寺で飼われていた山犬早太郎を借り受け、娘の身代わりに送り込む。早太郎は正体である老狒々を退治したが深手を負い、光前寺まで帰り着いて息絶えたと伝わる。境内には早太郎の墓が祀られている。
出典・伝承元: 光前寺の縁起・磐田市見付の伝承
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すわこのりゅうじんとおみわたり

諏訪湖の龍神と御神渡り

龍・大蛇 📍 諏訪市 諏訪湖 🕰 古代 怖さ 🏮🏮
諏訪大社の祭神・諏訪明神は、龍蛇の姿で諏訪湖に住まうと古くから信じられてきた。厳冬に湖面の氷が轟音とともに裂けて盛り上がる「御神渡り」は、上社の男神が下社の女神のもとへ通った足跡とされ、神官が亀裂の走り方を検分して一年の吉凶を占う神事が今も続く。室町時代の『諏方大明神画詞』にも記される、湖そのものを神の座とする龍神伝承である。
出典・伝承元: 『諏方大明神画詞』・諏訪大社の伝承
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たてしなやまのこうがさぶろう

蓼科山の甲賀三郎

龍・大蛇 📍 北佐久郡立科町 蓼科山 🕰 南北朝時代 怖さ 🏮🏮
南北朝期の説話集『神道集』が伝える龍神譚。兄たちに欺かれて蓼科山の人穴に置き去りにされた甲賀三郎は、地底の国々を長くさまよい、ようやく地上へ戻ったときには蛇の身と化していた。やがて龍となって妻の春日姫と再会し、夫婦で諏訪明神として祀られたという。諏訪信仰の根源を語る物語で、蓼科山の穴は地底へ通じる龍神の入口と恐れられた。
出典・伝承元: 『神道集』諏方縁起事
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とがくしのきじょもみじ

戸隠の鬼女紅葉

📍 長野市 戸隠栃原 荒倉山 紅葉の岩屋 🕰 平安時代 怖さ 🏮🏮🏮🏮
都から信濃へ流された美女紅葉は、荒倉山の岩屋を根城に妖術で里を荒らす鬼女と化したという。勅命を受けた平維茂は観音の霊剣を授かり、激闘の末に紅葉を討った。この伝説は能「紅葉狩」の題材として名高く、荒倉山の中腹には根城と伝わる岩屋が現存する。隣の鬼無里という地名も鬼女の伝説にちなむとされ、里には紅葉を供養する史跡が残る。
出典・伝承元: 能『紅葉狩』・戸隠の紅葉伝説(戸隠観光協会が紹介)
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ねざめのとこのうらしまたろう

寝覚の床の浦島太郎

海の怪 📍 木曽郡上松町 寝覚の床 🕰 江戸時代 怖さ 🏮🏮
竜宮から戻った浦島太郎は諸国を旅した末、木曽川沿いの美しい景勝地にたどり着き、釣りをしながら長く暮らしたと伝わる。ある日ふと玉手箱を開けると白髪の翁と化し、長い夢から覚めた心地がしたことから、この地は「寝覚の床」と呼ばれるようになったという。上松町の臨川寺には浦島が残したという弁財天像が祀られ、川中の岩上には浦島堂が立つ。
出典・伝承元: 臨川寺『寝覚浦嶋寺略縁起』・上松町観光協会
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みなかみやまぴらみっどでんせつ

皆神山ピラミッド伝説

都市伝説 📍 長野市 松代町豊栄 皆神山 🕰 昭和40年代〜 怖さ 🏮🏮
長野市松代の皆神山は、周囲から独立して盛り上がる異様な山容から「太古に築かれた世界最古のピラミッドではないか」とする説が昭和のオカルトブームで広まった。山頂の皆神神社周辺には由来を記した案内板が立ち、毎年5月には地元でピラミッド祭りも開かれる。実際は約35万年前の溶岩ドームだが、松代群発地震の震源となったことも謎めいた語りを深めた。
出典・伝承元: 信州松代観光協会・皆神山現地の案内板
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