ヒャッキマップ

日本の妖怪・怪談伝承を、夜の地図で巡る

岡山県の妖怪・怪談伝承 10選

岡山県に古くから伝わる妖怪・怪談・伝説のスポットを、出典つきで紹介する。気になる伝承は「夜の地図」で実際の場所をたどってみよう。

うしまどのうしおに

牛窓の牛鬼

海の怪 📍 瀬戸内市 牛窓町牛窓 牛窓神社 🕰 古代 怖さ 🏮🏮🏮
神功皇后の船が牛窓の沖にさしかかったとき、塵輪鬼という怪物が襲いかかり、退治されてもなお牛鬼と化して再び現れたという。住吉明神がその角をつかんで投げ倒すと、怪物は海に沈み、崩れた体は黒島などの島々になったと語られる。「牛転び」がなまって牛窓の地名になったと伝わる、穏やかな内海に残る牛鬼退治の地名由来譚である。
出典・伝承元: 牛窓の地名由来伝承・牛窓神社
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うらときのじょう

温羅と鬼ノ城

📍 総社市 奥坂 鬼城山(鬼ノ城) 🕰 古代 怖さ 🏮🏮🏮
古代吉備には百済の王子を名乗る温羅という鬼神が渡来し、山上に鬼ノ城を築いて一帯を荒らしたという。朝廷から遣わされた吉備津彦命と矢を射交わし、雉や鯉に化けて逃げたが、鷹や鵜に化した命についに捕らえられた。桃太郎の鬼退治の原型とされる伝説で、鬼城山の山上には謎の多い古代山城の遺構が現存している。
出典・伝承元: 『吉備津宮縁起』
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おきたじんじゃのひとばしらおきた

沖田神社の人柱おきた

幽霊・怨霊 📍 岡山市中区 沖元 沖田神社 🕰 江戸時代 怖さ 🏮🏮🏮
元禄5年、岡山藩の津田永忠が指揮した沖新田の干拓は、最後の潮止め工事がどうしても成らなかった。このとき「きた」という若い娘が自ら人柱となって龍神に身を捧げ、堤はようやく締め切られたと伝わる。きたは新田の産土神・沖田神社に「おきた姫」として祀られ、干拓地を今も見守る。史実かは不明だが、社伝として大切に語り継がれている。
出典・伝承元: 沖田神社の社伝、岡山市の郷土資料
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きのやまさまのおおかみ

木野山さまの狼

狐狸・獣の怪 📍 高梁市 津川町今津 木野山神社 🕰 明治時代 怖さ 🏮🏮
天暦9年創建と伝わる木野山神社は、狼を神使とする「狼の木野山さま」として知られる。狼が疫病神を喰い殺してくれるという信仰から、明治のコレラ大流行の際には分霊やお札を求める人々が中国地方一円から昼夜を問わず押し寄せた。憑き物落としの祈祷でも頼られ、山上の本宮と麓の里宮には狼の狛犬が今も静かに座っている。
出典・伝承元: 木野山神社の社伝、岡山県の民俗資料
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きびつのなるかましんじ

吉備津の鳴釜神事

その他の妖怪 📍 岡山市北区 吉備津 吉備津神社 🕰 古代 怖さ 🏮🏮🏮
討たれた温羅の首は吉備津神社御釜殿の釜の下深くに埋められたが、なお十三年ものあいだ唸り続けたという。温羅の妻阿曽媛が神饌を炊くとようやく静まり、以来、釜の鳴る音の大小で吉凶を占う鳴釜神事が続けられてきた。上田秋成『雨月物語』の「吉備津の釜」の舞台としても名高い、音で神意を聞く神秘の神事である。
出典・伝承元: 吉備津神社社伝・上田秋成『雨月物語』
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さんぶたろうのきょじんでんせつ

三穂太郎の巨人伝説

山の怪 📍 勝田郡奈義町 那岐山 🕰 不詳 怖さ 🏮
那岐山の麓には三穂太郎満佐という巨人の伝説が残る。三歩で京の都へ上ったほどの大男で、母は大蛇の化身だったという。太郎の足跡はため池になり、草履からこぼれた土は塚になったなど、土地の起こりを語る話が数多い。那岐山を枕に寝そべったとも伝えられ、奈義町では今も町のシンボルとして親しまれている。
出典・伝承元: 奈義町の伝承
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なかやまじんじゃのさるがみたいじ

中山神社の猿神退治

狐狸・獣の怪 📍 津山市 一宮 中山神社 🕰 平安時代 怖さ 🏮🏮🏮
美作国一宮・中山神社の神は猿の姿をとり、毎年若い娘を生贄に求めたと『今昔物語集』は語る。東国から来た猟師が身代わりを申し出て、犬とともに長櫃に潜んで社殿へ運ばれ、襲いかかる大猿を組み伏せて「二度と生贄を求めぬ」と誓わせた。以後この悪習は絶えたといい、本殿の裏手には猿神を祀る小さな猿神社が今も残っている。
出典・伝承元: 『今昔物語集』巻二十六、中山神社の伝承
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にんぎょうとうげのようかいたいじ

人形峠の妖怪退治

その他の妖怪 📍 苫田郡鏡野町 上齋原 人形峠 🕰 不詳 怖さ 🏮🏮🏮
岡山と鳥取の県境に位置する人形峠には、旅人を襲う妖怪が棲んでいたという。困り果てた村人たちが人の形をした人形を峠に置いて妖怪をおびき寄せ、正体である大蜘蛛を退治した。以来、この峠は人形峠と呼ばれるようになったと伝わる。山越えの難所への畏れが妖怪の姿をとった、地名の由来を語る峠の伝説である。
出典・伝承元: 鏡野町の地名由来伝承
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ゆばらのはんざきだいみょうじん

湯原のはんざき大明神

河童・水の怪 📍 真庭市 豊栄 はんざき大明神(湯原温泉郷) 🕰 安土桃山時代 怖さ 🏮🏮🏮
文禄年間、湯原の旭川の淵に巨大なはんざき(オオサンショウウオ)が棲み、牛馬や人を呑んだという。村人三井彦四郎は淵に挑み、呑み込まれながらも短刀で腹を裂いて退治した。しかしその後、彦四郎の一家は祟りで絶え、恐れた村人がはんざき大明神として祀った。今も八月には供養のはんざき祭りが行われている。
出典・伝承元: はんざき大明神縁起(真庭市指定文化財)
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よしいがわのごんご

吉井川のゴンゴ

河童・水の怪 📍 津山市 吉井川(今津屋橋付近) 🕰 不詳 怖さ 🏮🏮
津山では河童をゴンゴと呼ぶ。城下を流れる吉井川の淵にはゴンゴが棲み、夕暮れに泳ぐ子どもの足を引いて水中へ引き込むと恐れられた。名は川の子を意味する「河子(かわこ)」の転訛ともいわれる。今では夏の「津山納涼ごんごまつり」で市民が河童に扮して踊るなど、恐ろしい水の怪はまちのシンボルへと姿を変えた。
出典・伝承元: 津山市の郷土資料、津山納涼ごんごまつり
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