ヒャッキマップ

日本の妖怪・怪談伝承を、夜の地図で巡る

埼玉県の妖怪・怪談伝承 9選

埼玉県に古くから伝わる妖怪・怪談・伝説のスポットを、出典つきで紹介する。気になる伝承は「夜の地図」で実際の場所をたどってみよう。

かわごえじょうのかたはのあし

川越城の片葉の葦

その他の妖怪 📍 川越市 久保町 浮島稲荷神社 🕰 戦国時代 怖さ 🏮🏮
川越城七不思議のひとつ。城が敵に攻められ落城が迫ったとき、城中から乳母と逃げのびた姫が、浮島稲荷神社裏手の七ツ釜と呼ばれる湿地で足を踏み外した。岸の葦にすがったが葉はちぎれ、姫はそのまま水底へ沈んだという。以来、姫の無念によってこのあたりの葦は片側にしか葉をつけなくなったと伝わる。神社の裏手一帯は、かつて葦の茂る沼地だった。
出典・伝承元: 川越城七不思議(川越市の郷土資料・観光案内)
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かわごえじょうのきりふきのいど

川越城の霧吹きの井戸

その他の妖怪 📍 川越市 郭町 川越城本丸御殿跡 🕰 室町時代〜江戸時代 怖さ 🏮🏮
川越城には七つの不思議が語り継がれ、その筆頭が「霧吹きの井戸」である。ふだんは固く蓋をされ、敵が攻め寄せたときに蓋を開けると中から霧が湧き出して城をすっぽり包み隠し、敵の目から守ったと伝わる。川越城が「霧隠城」とも呼ばれる由来で、本丸御殿の近くに井戸跡が残るほか、城下には人身御供や片葉の葦の話も伝わる。
出典・伝承元: 川越城七不思議の伝承(川越市の伝説)
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きぢんじんじゃのおに

鬼鎮神社の鬼

📍 比企郡嵐山町 川島 鬼鎮神社 🕰 平安時代末 怖さ 🏮🏮
畠山重忠が菅谷館の鬼門除けとして祀ったのが始まりと伝わる、鬼を神と祀る全国でも珍しい社。一夜のうちに百本の刀を鍛えれば娘を嫁にもらえると約束した刀鍛冶の弟子が、鬼の形相で槌を振るい続け、あと一本というところで夜明けの一番鶏が鳴いて力尽きたという伝説が残る。節分には「福は内、鬼は内、悪魔外」と唱える珍しい豆まきが行われ、金棒を模した授与品は勝負事の守りとして知られる。
出典・伝承元: 鬼鎮神社の社伝・嵐山町の伝承
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ごんげんどうづつみのひとばしらでんせつ

権現堂堤の人柱伝説

幽霊・怨霊 📍 幸手市 内国府間 権現堂堤 🕰 江戸時代(享和2年) 怖さ 🏮🏮🏮
享和2年の大洪水の際、権現堂堤は幾度締め切っても一夜のうちに崩れたという。竜神の祟りかと人々が困り果てたとき、通りかかった巡礼の母娘の母が「人柱に立ちましょう」と念仏を唱えて濁流に身を沈め、娘も後を追った。すると水は嘘のように鎮まり、堤は切れなくなったと伝わる。堤の上には母娘を悼む順礼の碑が建ち、市指定史跡として桜の名所を見守っている。
出典・伝承元: 幸手市観光協会「順礼の碑」・幸手市指定史跡
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しきのかっぱ

志木の河童

河童・水の怪 📍 志木市 柏町 宝幢寺(柳瀬川畔) 🕰 江戸時代 怖さ 🏮🏮
柳瀬川で馬を水中に引き込もうとした河童が、しくじって捕らえられてしまった。宝幢寺の和尚が「二度と悪さをせぬなら」と情けをかけて放してやると、河童は改心し、朝早く寺の流しに鯉や鮒などの獲れたての魚がそっと置かれるようになったと伝わる。志木市はこの伝承にちなみ、まちの至る所に河童像を置く「カッパのまち」として親しまれている。
出典・伝承元: 志木市に伝わる河童伝説(宝幢寺の縁起)
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そでひきこぞう

袖引き小僧

その他の妖怪 📍 比企郡川島町 中山 🕰 不詳 怖さ 🏮🏮
夕暮れの道を歩いていると、後ろからくいっと袖を引く者がある。振り返っても誰もおらず、歩き出すとまた引かれる——比企郡川島町中山に伝わった袖引き小僧のしわざという。姿を見た者はないが、いたずら好きな子どもの妖怪と考えられた。特に害をなすことはなく、日が暮れたら寄り道せず家へ帰れという戒めを込めて語られたともいわれる、暮れ六つの道の怪である。
出典・伝承元: 『川越地方郷土研究』・韮塚一三郎『埼玉県伝説集成』
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つきじんじゃのこまうさぎ

調神社の狛兎

狐狸・獣の怪 📍 さいたま市浦和区 岸町 調神社 🕰 江戸時代 怖さ 🏮
「つき」の社名が月と通じることから、調神社では月の使いである兎を神使とする。境内には狛犬の代わりに狛兎が置かれ、手水舎でも兎の口から水が注ぐ。また伊勢へ納める調(みつぎもの)の運搬を妨げないよう鳥居を建てないなど七不思議も語り継がれ、月待信仰と結びついた兎づくしの社「つきのみや」として浦和の人々に親しまれてきた。
出典・伝承元: 調神社の社伝・調宮七不思議の伝承
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みつみねじんじゃのおいぬさま

三峯神社のお犬様

狐狸・獣の怪 📍 秩父市 三峰 三峯神社 🕰 古代(日本武尊伝承) 怖さ 🏮
日本武尊が東征の折、碓氷峠へ向かう途中に三峰の山へ登った際、山犬(狼)が尊を先導したと伝わる。以来、三峯神社では狼を「お犬様」と呼んで神使とし、盗難除け・魔除けの眷属として山犬の御札を貸し出す信仰が江戸時代に関東一円へ広まった。境内には狛犬の代わりに狼の像が並び、奥秩父の霊山の気配とあいまって独特の霊威を今に伝えている。
出典・伝承元: 三峯神社の社伝(日本武尊東征伝承)
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みぬまのりゅうじん

見沼の竜神

龍・大蛇 📍 さいたま市緑区 宮本 氷川女体神社 🕰 江戸時代 怖さ 🏮🏮
かつて広大な沼だった見沼には主の竜神が棲むと伝わる。江戸中期、幕府の命で井沢弥惣兵衛が見沼を干拓して新田を開こうとすると、竜神が女の姿で現れて工事の延期を願い、聞き入れられぬと災いが相次ぎ、弥惣兵衛自身も病に伏したという。灯明を献じ竜神を丁重に祀って慰めると障りはやみ、干拓は成し遂げられた。沼のほとりの高台に建つ氷川女体神社は見沼の祭祀を担ってきた古社で、境内に竜神を祀る社が残り、竜神ゆかりの祭りが今も続く。
出典・伝承元: 氷川女体神社の社伝・見沼干拓にまつわる伝承
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