ヒャッキマップ

日本の妖怪・怪談伝承を、夜の地図で巡る

静岡県の妖怪・怪談伝承 8選

静岡県に古くから伝わる妖怪・怪談・伝説のスポットを、出典つきで紹介する。気になる伝承は「夜の地図」で実際の場所をたどってみよう。

えんしゅうなだのなみこぞう

遠州灘の波小僧

海の怪 📍 御前崎市 池新田 浜岡砂丘 🕰 不詳 怖さ 🏮
漁師の網に、黒い小僧のようなものがかかった。「海に帰してくれたら、波の音で天気を知らせます」と泣いて頼むので放してやると、それからは天気が変わる前に遠州灘が鳴るようになったという。海鳴りの聞こえる方角で晴雨を占う風は今も残り、「遠州灘の海鳴・波小僧」は日本の音風景100選に選ばれた。浜岡砂丘の入口に波小僧の像が立つ。
出典・伝承元: 遠州七不思議
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きさらぎえき

きさらぎ駅

都市伝説 📍 浜松市 中央区 遠州鉄道新浜松駅 🕰 平成16年(2004年) 怖さ 🏮🏮🏮🏮
深夜の遠州鉄道に乗った「はすみ」と名乗る投稿者が、ネット掲示板に実況を書き込みながら、時刻表に存在しない無人駅「きさらぎ駅」に迷い込んだ。線路を歩けば遠くから太鼓と鈴の音、振り返れば片足の老人。親切な男の車に乗ったという書き込みを最後に消息は途絶えた。実在の路線を舞台にした異界駅の物語は、ネット怪談の代表格として語り継がれる。
出典・伝承元: インターネット掲示板発祥の都市伝説(2004年)
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さくらがいけのりゅうじん

桜ヶ池の龍神

龍・大蛇 📍 御前崎市 佐倉 桜ヶ池(池宮神社) 🕰 平安時代 怖さ 🏮🏮
平安末期の高僧・皇円阿闍梨は、はるか未来の弥勒菩薩の下生に立ち会うため、龍身となって桜ヶ池の底に入定したと伝わる。弟子筋にあたる法然が師を弔って以来、秋の彼岸には赤飯を詰めたお櫃を池の中心に沈める「おひつ納め」の神事が続き、空になった櫃が浮かべば龍神が受け取った証とされる。遠州七不思議に数えられ、池畔に池宮神社が鎮座する。
出典・伝承元: 池宮神社の縁起・遠州七不思議
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さよのなかやまのよなきいし

小夜の中山の夜泣き石

幽霊・怨霊 📍 掛川市 佐夜鹿 小夜の中山 久延寺 🕰 江戸時代 怖さ 🏮🏮🏮
東海道の難所小夜の中山で、身重の女が山賊に斬られた。母の無念は道端の丸石に乗り移り、石は夜ごと泣き声を上げたという。泣き声に導かれた久延寺の僧が、産み落とされていた赤子を水飴で育て、成長した子はやがて母の敵を討った。遠州七不思議に数えられる怪異で、峠の久延寺に供養の石が残り、本物と伝わる夜泣き石は峠下の国道1号小夜の中山トンネル脇に移されて今も鎮座する。
出典・伝承元: 遠州七不思議・東海道の口碑
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じょうれんのたきのじょろうぐも

浄蓮の滝の女郎蜘蛛

河童・水の怪 📍 伊豆市 湯ヶ島 浄蓮の滝 🕰 不詳 怖さ 🏮🏮🏮
天城山中の浄蓮の滝の滝壺のほとりで木こりが休んでいると、蜘蛛が現れて足に何度も糸を掛けた。不審に思った木こりが糸を外して切り株に掛け替えると、次の瞬間、切り株は根こそぎ淵へ引き込まれた。滝の主は女郎蜘蛛で、見たことを口外した者は命を取られると伝わる。伊豆随一の名瀑は、今もこの淵の主の伝説とともに語られている。
出典・伝承元: 伊豆・天城の口碑(『伊豆の民話』等)
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ふじのひとあな

富士の人穴

山の怪 📍 富士宮市 人穴 人穴浅間神社 🕰 鎌倉時代 怖さ 🏮🏮🏮🏮
建仁3年、将軍源頼家の命で仁田忠常の主従が富士山麓の溶岩洞穴に入った。『吾妻鏡』によれば、穴の奥には大河が流れ、無数の蝙蝠が飛び交い、従者4人が倒れ、「ここは浅間大菩薩の御在所、立ち入るべからず」と告げられて命からがら引き返したという。後世、富士講の開祖角行がこの穴で修行して入滅したと伝わり、周囲には富士講の碑塔が200基以上並ぶ。
出典・伝承元: 『吾妻鏡』・人穴富士講遺跡(国史跡)の伝承
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みつけてんじんのしっぺいたろう

見付天神の悉平太郎

狐狸・獣の怪 📍 磐田市 見付 矢奈比賣神社(見付天神) 🕰 鎌倉時代 怖さ 🏮🏮🏮
昔、見付の里では祭りのたびに娘を人身御供に差し出す習わしがあった。正体を探った旅の僧は、怪物が「信州の悉平太郎に知らせるな」と恐れるのを聞き、信濃・光前寺から霊犬悉平太郎を借り受けた。娘の身代わりに櫃へ潜んだ悉平太郎は老ヒヒの怪を退治し、里を救ったと伝わる。見付天神の境内には霊犬を祀る霊犬神社が残り、磐田市のシンボルにもなっている。
出典・伝承元: 矢奈比賣神社(見付天神)の社伝・磐田市の郷土資料
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みほのまつばらのはごろも

三保の松原の羽衣

その他の妖怪 📍 静岡市 清水区 三保 羽衣の松 🕰 不詳(謡曲の成立は室町時代) 怖さ 🏮
三保の浦の漁師伯梁が、浜の松に掛かる美しい衣を見つけて持ち帰ろうとすると、天女が現れて返してほしいと嘆いた。羽衣がなければ天に帰れないと涙する天女に伯梁が衣を返すと、天女は月世界の舞を舞いながら、富士の高嶺の彼方へと昇っていったという。舞台となった羽衣の松は御穂神社の御神体とされ、松原は世界遺産富士山の構成資産となった。
出典・伝承元: 謡曲『羽衣』・御穂神社の伝承
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